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ドラマ

【VIVANT】ノゴーン・ベキの野望は『子供の為の緑の大地』?!

日曜劇場【VIVANT】が衝撃展開を迎え、数々の考察がひっくり返される事態に陥っています。

まさか、乃木憂助(堺雅人)が同志である別班のメンバーを撃ち、ノコル(二宮和也)が率いる『テント』に投降するとは…!

乃木はただただ40年間の家族への渇望を胸に、父に会うことだけを考えてその暴挙に出たのでしょうか。

しかし、あまりに違い過ぎるお互いの立場から、ことはそう単純に進むとは思えません。

さて…その父、ノゴーン・ベキ(役所広司)

テロ集団と言われている『テント』を率い、その最終目標は日本であると言われている彼の真意はどこにあるのでしょうか。

7話までで判明した彼の経歴とその人生が激変した40年前の出来事から考察してみましょう。

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『ノゴーン・ベキ』の由来

7話では乃木卓の経歴と、現在彼が名乗っている『ノゴーン・ベキ』の由来が判明しました。

若き日の彼・乃木卓は警視庁公安部外事課に所属する警察官であり、退職してから農業使節団の一員としてバルカに渡航し、砂漠の緑化事業に従事していました。

バルカ政府から高く評価されるほどの功績を揚げ、その時期に『ノゴーン・ベキ』という名前で呼ばれるようになったと言われています。

ノゴーンは緑、ベキは魔術師という意味です。

日本の最先端の農業技術を駆使した活動により、砂漠を作物が生産ほどの”緑の楽園”に変貌させた裏で、彼は公安として40年前のバルカの情勢に関する諜報活動を行っていたのです。

テロリストとなった後に自ら名乗ったというわけではなかったことが警視庁公安部の野崎(阿部寛)や佐野(坂東彌十郎)によって語られていました。

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ノゴーン・ベキは悪魔か?

中盤でその正体が明かされたノゴーン・ベキの名を連想させるような風景が1話のラストにありました。

広大な緑の大地と青い空、そこに馬に乗ったノゴーン・ベキとノコルがいました。

そこでノコルに告げられたのは盟友アディエルの死と残されたジャミーンのこと。

ノゴーンは心の底からその死を悼み、ジャミーンの身を案じていました。

そして「退院後は我々で面倒をみる」とためらいもなく断言します。

その時に彼は言ったのです。

「悲しいことばかり起こるな、この大地は」

その時の眼はとても印象的でした。

父を失い、一人取り残されてしまった幼い少女をとても大切に思う、まるで祖父のような表情。

ところが6話では冒頭で組織の金を横領した部下に対し、自ら手を下して粛清を行うと言う容赦のない『テント』の首領としての姿が描かれています。

相反するその姿と行いのギャップに視聴者は翻弄されています。

そのどちらが、彼の正体なのでしょうか。

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『テント』は何のための組織?

物語が中盤に差し掛かった頃に多くの考察で「『テント』は子供を守ろうとする組織なのでは?」という意見が散見されました。

ジャミーンを思うノゴーン・ベキの表情、そして「また一人にしてしまったな」という言葉からも、ジャミーンには過去に同様の状況があったことが推察されています。

ドラムが作ってくれたジャミーンのアルバムには父のアディエルと、既に鬼籍に入った母親の姿がありましたが。

もしかしたら二人はジャミーンの肉親ではなく、養父母という可能性もあります。

そしてまた、名前が明らかになったノコルも、恐らくはノゴーン・ベキの実子ではありません。

8話の予告で「血の繋がりか、40年の繋がりか」というワードがありました。

憂助を失って間もない頃に引き取った子供がノコルだったのでしょう。

いずれも前歴は語られていませんが、内乱やテロで親を失った子供を『テント』が助け、養育してきたのではないかと思われます。

その原点は、ノゴーン・ベキが40年前に我が子を目の前で武装集団に奪われて生き別れになったことから始まったのでは、と推察します。

警視庁公安部に所属する諜報員として、自らの任務のために身分を偽って家族帯同でバルカに渡り、内乱に巻き込まれたことで互いの生死も判らない状況に陥ってしまった卓と憂助。

卓=ノゴーン・ベキは、その憂助の代わりに、似たような境遇の子供たちを救い、育ててきたのではないでしょうか。

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『テント』とアディエル

ジャミーンが大切にしていた写真の中に、アディエルとジャミーン、そして砂漠迷彩の戦闘服姿の男たちが写っている一枚がありました。

山本の正体(テントのモニター)が判明した写真でもありますが、その中で、アディエルはテントのマークがはっきりと判る迷彩服の男と親し気に肩を組んでいます。

アディエルは『テント』がテロ組織と知っていたのかは、今となっては解りません。

しかし”人間の善と悪を見分ける”能力を持っていると思しきジャミーンの父親が、テロリストと同席する場にジャミーンを連れて行くとは思えないこと、そしてジャミーン自身がそんな場所にいられないだろうということを鑑みるに、バルカの砂漠の民であろうアディエルたちと、『テント』は友好的な関係だったのだろうと推察します。

だからこそ、ノゴーン・ベキとノコルがアディエルの死を悼み、ジャミーンの行く末を案じていたのだということに納得が出来るのです。

テントの財源

5話で『テント』の決算報告が行われ、1000億円超の収益があったことが判明しました。


ざっと、小国の国家予算規模です。

それを丸菱商事などの大企業からの不正送金で集めまくっている『テント』。

幹部を招集してその会議が行われていたのにも驚かされましたが。

そこでは不正を働いた部下のギリアムに対して、予め『一部過激な制裁シーンがありますので視聴にはご注意ください』という前置きをしたうえで展開された___ベキのもっとも恐ろしい為人を表す場面がありました。

居並ぶ『テント』の幹部らを睥睨し、ギリアムを追い詰めていくベキと、ノコル。

多額の資金を横領した証拠を突き付け、不正に関与した銀行員の体の一部を示したうえで、ベキが自ら組織の象徴でもある乃木家の家紋が入った刀でギリアムを粛清したのです。

「我々の資金が何の為に世界から集められているのか、どうして理解出来ない?私腹を肥やすなど、言語道断だ!」

では、ノゴーン・ベキが『テント』を率いて厳しい掟を作り、世界中から莫大な資金を集めているその目的とは一体何なのか。

そこでノゴーン・ベキ=乃木卓の前歴が気になってきました。

バルカの子供たちのための緑の大地

世界各国でテロを起こしてきた『テント』でしたが。

その最終目的はバルカ=中央アジアの砂漠に子供たちのための緑の大地を作り、守っていくことではないかと考察しました。

ノゴーン・ベキの頭の中には『バルカの子供たちを守り、育てる』という目的があるのでは、と。

40年前に失ってしまった我が子・憂助の代わりに、似たような境遇の子供のために、砂漠を緑化して豊かな場所を作り、彼らに未来を託そうとしたのでは、と推察しました。

年齢を重ねて人生の先が見通せる時期に差し掛かり、その後継としてノコルを育て、表の世界でも地位を確立できるようにと周囲で守ってきたのではないでしょうか。

だからこそ「ノコルに前科をつけないように」と周囲も気遣っていたのでしょう。

『テント』のテロの標的は?

『最終目標は日本』と山本(迫田孝也)やアリ(山中崇)が語っていましたが、実はこれまでに作中で語られていた『テント』による事件は、6話で花江夏樹さんがニュースを読み上げた『ダルバン共和国ミソコ地区』以外は詳細が語られていません。

いずれも都市部が爆破された現場に黒字に白抜きのテントのマークの旗が残されていた、という資料のみが写っていましたが、どこの国でどの程度の規模だったのかについては情報がありません。

もしかしたら、ノゴーン・ベキは40年前に自らを陥れた企業、機関、国家に対して復讐をし、バルカに手出しをさせないように封じてきたのかもしれません。

また、バルカに内乱を起こそうと試みていた組織などについても同様に脅しをかけて間接的にバルカ国内を平定してきた可能性もあります。

40年前に乃木卓が妻と子供を奪われ、帰国もできなくなったバルカの内乱にはまだまだ謎が多く、情報が出てきていませんが、その頃に彼が恨みを募らせ、今、復讐を行っているのでは、と推察しています。

ダルバン共和国の現場の映像では幼い女の子が泣いているシーンがありましたが。

ノゴーン・ベキにとっては『バルカの子供』だけが大切で、それ以外はどうでもいい、という極端な心理なのかもしれません。

そして最終的には自分と妻、そして幼かった憂助を見捨てた日本政府と関係機関に対して、人生を賭けた復讐をするつもりなのかも…。

その意志を表明するために、恐怖政治的な統率でテントを率い、その組織をノコルに継承させようとしているのではないでしょうか。

もしかしたらドラムも…?

一話からずっと大活躍で人気者のドラム(富栄ドラム)

作中で『裏切者』なのでは?という考察が根強く流布している彼ですが、その象徴的な黄色をずっと着用している点にも注目されていました。

普段の民族衣装の上着、砂漠を横断する際に頭に巻いていたアラビアスカーフまでもが黄色で、実に印象的でした。

野崎と組んでエージェントとして働くことになった経緯も、なぜ喋れないのか、そしてどうして日本語が理解できるようになったのか、なども全く語られることがなかった彼もまた、『テント』によって育てられた孤児である可能性が捨てきれません。

砂漠の民としての危機管理能力、動物のケア、自動車の運転、その他…あまりにも有能すぎるのです。

もしかしたら、幼かった憂助と同様に過酷な状況に陥って喋れなくなったのかも、とか…妄想の余地が大いにあります。

彼は野崎と行動を共にしていますが。

テントに拾われて守り育てられた子供であったのかもしれません。

野崎と共にバルカ警察に『テントの正体の解明』を持ちかけて、相変わらず有能なエージェントぶりを発揮してチンギスにも感嘆されたドラムですが、最終回までにその過去が詳らかにされることを心待ちにしています。

まとめ

モンゴルで二か月間ロケを敢行した『VIVANT』。

一話のラストで初めて登場したノゴーン・ベキとノコルの背後に広がった緑の大地は実に印象的でした。

テロリストの行動原理や目的を凡人が考察するのは難しいですが、福澤監督が構築している乃木卓と乃木憂助の二代に渡る父と息子の因縁は見る者の心を揺さぶり、見終わったそばから次が待ち遠しくなるという気持ちになります。

ノゴーン・ベキと憂助は40年前に断ち切られた絆を取り戻し、失った人生の哀しみと空白を埋めることが出来るのでしょうか。

その謎と秘密を知りたいという気持ちと、この物語が終わって欲しくないという気持ちがせめぎ合っています。

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