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ドラマ

「リバーサルオーケストラ」あらすじ&ネタバレ!オーケストラの演奏シーンに大注目‼

西さいたま市役所で広報広聴課に勤める谷岡初音(門脇麦)22歳は超地味女子。

眼鏡と前髪で顔を隠し、まるで周囲から気配を消しているかのようにせっせと働いている彼女はには”元・天才少女ヴァイオリニスト”だったという過去がありました。

とある事情で表舞台から姿を消して、ひっそりと、そして穏やかに暮らしていたはずだったのに、ひょんなことからマエストロ・常葉朝陽(ときわ あさひ/田中圭)に正体がバレて地元のオーケストラのコンマスに抜擢されしまいました!

このドラマはそんな初音とポンコツオケと揶揄されている「児玉交響楽団」の再生の物語です。

キャスト、見どころなどについてもご紹介していきます!

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「リバーサルオーケストラ」新情報まとめ

作中の「児玉交響楽団」の演奏は神奈川フィルハーモニー管弦楽団が全面協力しています。

ドラマ「リバーサルオーケストラ」の原作は?

「リバーサルオーケストラ」には原作はありません。

日テレオリジナル、清水友佳子さんの脚本作品です。

清水友佳子さんはフェリス音楽院短期大学音楽科を卒業してピアノ講師の経歴があり、これまでにも音楽関係のドラマでは朝ドラ「エール」を担当しています。

ドラマ「リバーサルオーケストラ」の主題歌は

本作には主題歌はありません。

主題歌はありませんが、ドラマの中ではオーケストラの素晴らしい演奏がたっぷりです!

ドラマ「リバーサルオーケストラ」のサウンドトラックが2023年3月8日から発売しています。

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リバーサルオーケストラ 第1話のあらすじ&ネタバレ

元・天才少女ヴァイオリニストは、今…?!(あらすじ)

テレビでは世界的な人気ヴァイオリニスト・三島彰一郎(永山絢斗)の久々の凱旋が流れていた頃___。

埼玉県西さいたま市には地域活性化のために立派なシンフォニーホールが建設されていました。

旗振り役は市長の常葉修介(生瀬勝久)です。

その息子である常葉朝陽はヨーロッパで活躍するマエストロ(指揮者)でしたが、騙し討ちのように強引に実家に呼び戻され、地元のオーケストラ”児玉交響楽団(通称・玉響)”の再生に尽力してほしいと懇願されたのです。

そんな西さいたま市役所で働いていた谷岡初音は4月にオープンする予定のホールの広報ポスターを抱えて公民館を訪れていました。

そこからもれてくるオーケストラの音…興味を惹かれて覗いた初音の目に映ったコンサートは驚くべきものでした。

指が覚えていた『ウィリアムテル序曲』(ネタバレ)

児玉交響楽団は”ポンコツ”と呼ばれていました。

公民館で開催されていた親子を対象にしたコンサートは初音が呆然とするほどの演奏のひどさに、子供が走り回って脱走する始末だったのです。

その再興を託されたのが朝陽でした。

そんな彼がたまたま耳にした子供のヴァイオリンコンテストで素敵な音を奏でる女の子を見つけました。

その指導者だったのが”谷岡初音”___かつて天才少女として大活躍していたヴァイオリニストの名を見つけた朝陽は、その本人が地元の市役所に勤務しているのを知り、強引にコンマス(コンサートマスター)になることを命じたのです。

それは第二の指揮者とも言うべき重要なポジションです。

玉響の演奏には現市長の進退までかかっているという、まさに重責でした。

固辞し続けていた初音でしたが、強引に演奏に巻き込まれた「ウィリアムテル序曲」の中で、初音は素晴らしい音を奏で、そして次第に周囲の奏者たちを魅了していったのです。

特におすすめしたいシーンは門脇麦さんのヴァイオリン演奏!

玉響の指揮者に抜擢された朝陽が、初音を強引に玉響の稽古場に引っ張り出して有無を言わせずヴァイオリンを弾かせたシーンは圧巻でした。

10年前、初音が大切なコンサートを放り出して飛び出したのは、妹の奏奈(かんな/平松祐里)が倒れて病院で生死の境をさまよっていたことが原因だったのです。

しかし、回復した奏奈は自分のせいで初音が表舞台から去ってしまったことを悔い、再びヴァイオリニストとして活躍してくれることを願って応援してきました。

それまで一人でコツコツと練習を重ねてきて、実は腕がなまるどころか冴えわたっていた初音が、10年を超えて初めて人前で披露したその演奏シーン。

音はプロの演奏をかぶせてあるはずですが、指使いや演奏のスタイルは門脇麦さんが稽古を重ねて習得したものです。

そして緊張していた表情がふっと緩み、周囲を巻き込んでオーケストラの音がまとまっていくシーンは鳥肌が立ちました。

この短い「ウィリアムテル序曲」に作品のテーマが凝縮され、盛り込まれています。

ポンコツと言われたオーケストラが初音のヴァイオリンに引っ張られて、音がまとまっていく様子は必見(必聴)です。

第1話の口コミや評価

リバーサルオーケストラ第1話の視聴率

6.8%

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リバーサルオーケストラ 第2話のあらすじ&ネタバレ

遅刻魔のフルート奏者・庄司(あらすじ)

”ポンコツオーケストラ”と揶揄される玉響に期間限定で入ることを決意した初音。

これまでに経験してきたソリストではなく、コンマスとしての重責を噛みしめながらも、新しい音楽との出会いに前向きな気持ちで稽古場に向かったのですが…。

遅刻魔のフルート奏者・庄司蒼(坂東龍汰)は毎回稽古の開始時間に現れず、朝陽たちを苛立たせます。

プロのアーティストとしての自覚を促そうとする朝陽でしたが、庄司は「プロって言いますけど…食っていけないんですよ!」と反論しました。

彼は音楽だけで生活が成り立たないためにバイトを掛け持ちして生活費を捻出していましたが、とうとう家賃が払えず、保証人だった実家の両親に督促状が送られてしまいました。

そんななかで、二週間後には市内の中学生の吹奏楽発表会で玉響が演奏するチャンスが!

初音はなんとか庄司を玉響に引き留めようと奮闘しますが…。

初恋と、魅せられたフルートの音色(ネタバレ)

父親が植木屋さんで、子供の頃にその仕事先のお屋敷に手伝いに連れていかれた庄司。

そこで彼はその家のお嬢さんが奏でていたフルートの音に魅了されて、音大に進学しました。

しかし、目標だった一流オーケストラには入れず、玉響に席を得たのです。

裕福とはとても言えない家庭で、親には一切頼れず、昼夜を問わずバイトを掛け持ちすることでなんとか生計を立ててきましたが、限界を迎えてしました。

玉響を辞めて実家に戻ろうとしていた庄司を、初音は懸命に引き留め、彼の生活が成り立つようにとさまざまな策を考えます。

そしてある日の稽古に、庄司の両親が訪れました。

特におすすめしたいシーンは後半の庄司の表情の変化

朝陽は庄司の両親を稽古場に招きました。

その頃、庄司の実家では父親が体を壊し、母親は家業の植木屋を手伝ってほしい、と願っていたのです。

しかし、朝陽は彼らに庄司が演奏する姿を見て、その音を聴いて欲しいと願っていました。

その結果、音楽を続けることに理解を得て、庄司は玉響に残ることになりました。

そして彼の経済的負担を減らすために、初音が自宅に彼を下宿させ、レッスン室を自由に使えるようにしたのです。

アルバイトも負担を減らし、リモートでレッスンの生徒を受け持つなど、音楽中心の生活にシフトすることもできました。

その結果、彼は次第に活き活きとフルートに向き合うことができるようになったのです。

庄司は少しずつ谷岡家での生活に馴染み、笑顔が増えていきました。

その頃、朝陽は一流オーケストラの高階フィルに招かれていました。

オーナーの高階藍子(原日出子)に、スカウトされたのです…。

第2話の口コミや評価

リバーサルオーケストラ第2話の視聴率

6.6%

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リバーサルオーケストラ 第3話のあらすじ&ネタバレ

初音、懐かしい人と再会する(あらすじ)

庄司が谷岡家にやってきて、初音と奏奈と三人の生活が軌道に乗り始めた頃、突然ティンパニー担当の木野崎(篠崎史門)が玉響を辞めてしまいました。

朝陽は初音に”藤谷耀司”という人物に会いに行くよう指示しました。

初音が庄司と玲緒(瀧内公美)を伴って訪れたライブハウスで、藤谷(渋川清彦)はドラムを叩いていました。

その音を聴いて、初音は幼い頃に藤谷とS響という名門オーケストラで共演したことがあったのを思い出したのです。

そして藤谷も当時の初音のことを覚えていましたが、懸命に懇願しても玉響に入ることを断られてしまいました。

ティンパニーが不在の稽古場では、発表予定の『威風堂々』が演奏できない、と焦る中、奏奈は玉響のSNSを正式に担当するようになって、初音たちの活動の広報を担うことになりました。

暗躍する本宮市議と最高の『威風堂々』(ネタバレ)

実はティンパニー奏者の突然の退団は、玉響の活動を妨害している市議会議員の本宮(津田健次郎)の陰謀でした。

彼は対立する常葉市長の追い落としを図っており、そのために玉響を潰そうとしていたのです。

そして本宮はわざわざ稽古場を訪れてティンパニー奏者の席が空いていることを指摘して揶揄しましたが、そこに現れたのは藤谷でした。

彼は初音との会話でS響時代のことを思い出し、昔の楽譜を押し入れから引っ張り出したら徹夜してしまったのだと照れくさそうに話してくれました。

そんな藤谷に励まされ、初音も懸命に心を奮い立たせてトラウマと向き合おうとします。

そして迎えた発表会当日、市長の長い挨拶や本宮市議の妨害といったトラブルに見舞われましたが、ホールには最高の威風堂々が流れました。

観客は総立ちです。

奏奈は初音が復帰を果たした喜びに顔をくしゃくしゃにして泣いていました。

特におすすめしたいシーンは渋川清彦さんのティンパニー!

藤谷を演じる渋川清彦さんは実際にプロとして、そして趣味としてドラムを嗜んでいる役者さんなので、ライブハウスのシーンではとても活き活きとドラムを叩いていました。

一見強面な藤谷のファンキーなファッションと、舞台上でのスーツ姿のギャップも素敵です。

そんな彼が、幼かった初音と共演したことを覚えていて、再会した時にすっかり”親戚のおじさん”みたいな表情を見せたのも、初音と視聴者の心をつかんだ瞬間でした。

藤谷はオーケストラの一番後ろで見守っていてくれるような、どっしりとした立ち位置のキャラクターになりました!

第3話の口コミや評価

リバーサルオーケストラ第3話の視聴率

6.2%

リバーサルオーケストラ 第4話のあらすじ&ネタバレ

玉響のプチ復活とみどりの家庭の事情(あらすじ)

初音が無事にコンマスデビューを果たしたその日、彼女の前に有名ヴァイオリニストの三島彰一郎が現れました。

彼は初音とは幼馴染で、同じ教室でヴァイオリンを習っていたのです。

しかし、幼くして天才少女の名を欲しいままにしていた初音に、三島は強烈なライバル心を抱いていました。

さて、発表会での演奏が無事に終わって、玉響のメンバーたちは自信をつけ、もっと沢山の人に聴いて貰いたいと考えるようになりました。

ヨーロッパではポピュラーな”出張オーケストラ”をやってみよう、という案も出ます。

その頃、ヴィオラを担当するみどり(濱田マリ)は娘の亜美の大学受験とオケの両立に悩んでいました。

自宅での稽古もままならないので、寒い夜にも外で一人黙々と練習していたのです。

しかし、どうしても立ち行かなくなって、亜美の受験が終わるまで休団したいと申し出ました。

みどりのヴィオラがないと、演奏が成立しません。

初音たちはなんとかみどりに踏みとどまってもらえる策はないかと一計を案じました。

母の愛と出張演奏会(ネタバレ)

亜美はチアが好きな元気な女子高生でしたが、受験期に入り、国公立大学至上主義者の父親と対立して悩んでいました。

成績も思ったように伸びず、そのいらだちをみどりにぶつけていたのです。

そんななかで、亜美は体調を崩して倒れてしまいましたが、みどりはその時間、外で自主練習をしていて、すぐに対応出来なかったのです。

責任を感じてみどりは亜美の受験が終わるまで玉響を休みたいと申し出ました。

そんなみどりに、初音は出張オーケストラに参加してくれるよう頼みこみました。

その場所は、亜美の学校だったのです。

フラッシュモブのように始まった突然の演奏に、生徒たちは大喜び!

演目は「Mela!」です。

亜美の好きな曲でした。

玲緒たちが、亜美の友達に聞き込みをして調べてくれたのです。

みどりが弾くヴィオラの力強く美しい音がホールに響き、亜美は立ち尽くしていました。

演奏が終わって母と娘の視線が絡みます。

二人の心がようやく通じ合った瞬間でした。

亜美はやっと、私立大学に進学して、友達と一緒にチアを続けたいという本心を明かすことができたのです。

特におすすめしたいシーンは何と言ってもオケ・アレンジの”Mela!”

今回の特別なシーンは、何と言っても出張オーケストラの「Mela!」の演奏です。

こんなダンサブルなJ-POPをオーケストラのアレンジで聴くことができるなんて!

それだけでも観る(聴く)価値アリです。

そしてその曲に励まされたように、やっと自分が本当にやりたいことの意思表示が出来るようになった亜美。

大好きなチアを、友達と一緒に続けたいという気持ちを素直にみどりに話せるようになり、彼女に笑顔が戻りました。

そんな亜美を応援すると約束したみどりも、自分の仕事に誇りを持てるようになったのです!

第4話の口コミや評価

リバーサルオーケストラ第4話の視聴率

6.3%

リバーサルオーケストラ 第5話のあらすじ&ネタバレ

謎の美女の出現と酒蔵合宿(あらすじ)

玉響の稽古場に突然ひとりの美女が現れて、朝陽との再会にはしゃいでいました。

彼女、後藤かおり(相武紗季)は音楽雑誌「フェルマータ」の副編集長で朝陽が音大在学中からの知己でした。

その頃、西さいたま市のシンフォニーホールとの専属契約をかけて、4月に予定されたこけら落とし公演で一流オケの高階フィルと対決することが市長らによって決められてしまいました。

実力差を思うとどんよりしてしまった初音たちでしたが、朝陽は玉響が負けるとは思っていません。

玲緒はモーションをかけていた朝陽にそんなに親しい女性が現れたことにますます闘志を燃やしていたのです。

そんな中で、玉響にはさらなる危機が!なんと本宮市議の横やりでいつも使っていた稽古場を追い出されてしまったのです。

急遽朝陽が用意した稽古場は、なんと実家の常盤酒造の酒蔵でした!

そこで玉響の合宿が始まります。

朝陽と初音の邂逅(ネタバレ)

10日後に横浜で開かれるバレンタイン・ガラコンサートに急遽玉響をエントリーした朝陽。

そこで辛辣なコメントをすることで知られている評論家に玉響の実力を見せつけて、”高階フィル越え”を目指そうというのです。

演目は「カルメン組曲」でした。

定期演奏会で演奏する予定の「チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルト(通称・チャイコン)」とは違う曲になり、初音は自分がチャイコンにトラウマがあって、上手く弾けないために周囲に負担を増やしてしまうのでは…と思っていたのです。

より一層ストイックさを極めて稽古に没頭する反面、その負荷が強くて思うように弾けなくなっていく初音。

そんな彼女に、かおりは朝陽の過去を語りました。

音大在学中に指揮者としてコンクールで優勝した朝陽は高階フィルと共演したことがありましたが、周囲に”生意気”だと反発されてしまい、朝陽はメンバーからの嫌がらせを受けていたというのです。

「もう指揮者を辞めてしまおうか」と思っていた朝陽はかおりに誘われて訪れたコンサートで『音楽と生きていく』と決めたのだと___そのきっかけになったのは、舞台上で楽しそうにヴァイオリンを弾いていた12歳の初音の演奏だったのです。

「あなたをみつけた時…嬉しかったと思う」そういうかおりの言葉。

初音は、疲れ果てて眠る朝陽に向かって呟きました。

「みつけてくれて、ありがとう…」

特におすすめしたいシーンは次第に明らかになっていく玉響メンバーの素顔

常盤酒造で合宿している間、普段は見られない玉響の面々のさまざまな素顔が垣間見えていました。

奏奈が作った鶏のから揚げを食べてその美味しさを顔じゅうで表現していた朝陽や、そんな彼が酒蔵の家の子なのに下戸で一切お酒が飲めないという事情。

初音に淡い思慕を持っていた庄司など、一人一人のキャラが大切にされているんだなと思わせてくれるシーンが詰め込まれていました。

さらに、チャイコンの練習のし過ぎで腕を傷めた初音を気遣う朝陽の不器用さと、自分のふがいなさに思い悩む初音がぶつかるシーンはとても良かったです。

正論をぶつけてくる朝陽に、上手くその感情を表せなかった初音がまるで12歳の子供のように「少しはこっちの身にもなってみろ!このっ!熱血漢鉄仮面バーカ!」と叫んで駆け出していく初音はとても可愛くて、門脇麦さんだからこそ出せるキャラクターだったな、と思いました。

第5話の口コミや評価

リバーサルオーケストラ第5話の視聴率

6.5%

 

リバーサルオーケストラ 第6話のあらすじ&ネタバレ

玲緒の葛藤と凡人の”才能”(あらすじ)

酒蔵での一週間を経て、いつもの稽古場に戻ってきた玉響の面々。

初音の腕の具合も良くなり、ほっと一安心だったのですが。チェロの玲緒が稽古に出てきません。

朝陽にフラれてやる気をなくしたのでは、と心配したのですが、玲緒は公演にも出ないし、稽古より合コン!と言って初音たちの制止を聞きません。

初音は朝陽に「コンマスとして大事」と言われたことがプレッシャーになったのと、朝陽への感情が恋愛なのかよくわからずに揺れて稽古に没頭するのでした。

その頃、本宮市議はバレンタインガラコンサートに玉響が出る事を知って、またまた陰謀を巡らしている様子…。

翌日、朝陽はティンパニーの藤谷を呼び出しました。

カラオケボックスに連れていかれて何が起こるのかと思っていたら、そこに玲緒がいたのです。

彼女は一人で防音の効いた部屋でチェロの練習をしていました。

その場に取り残された藤谷は玲緒の不安を理解していました。

藤谷は「凡人の癖にプライドだけは高かったから…」と言いながらも、今の暮らしが楽しい、というのです。

玲緒のことを、朝陽は「大丈夫」と初音に言いました。

そこにはマエストロとしての音楽家に対する信頼があったのです。

小さな町中華の食堂で、玲緒は藤谷相手にビールを飲んで愚痴っていました。

天才ではなかった少女チェリストは、大人になって凡人だったことを噛みしめていました。

「私は初音っちになれなかった」とショックを受けてしまったのです。

そんな自分を朝陽に見透かされて、玲緒は逃げたのです。

「天才に凡人の気持ちはわからない。どんなに努力しても追いつけない。才能の差って、残酷だよ」という玲緒に、藤谷は「才能ならある。努力する才能。俺はそいつを頼りにやっていこうと思ってるよ」と誘いました。

翌朝、玲緒は稽古場に戻ってきました。

頭を下げて、復帰を申し出た彼女を仲間たちは温かく迎え入れました。

そして玲緒は「私の一番は音楽だから!」と笑顔で言ったのです。

朝陽は厳しくも温かく彼女を叱咤しました。

その頃、本宮が三島彰一郎に接触していました。

三島はソリストからコンマスに転向して初音との対決を考えているようです。

バレンタインガラに玉響が出ることを知って、三島は本宮に頼みごとをしました。

本宮の陰謀とへこたれない児玉交響楽団!(ネタバレ)

そして迎えたバレンタインガラの当日、玉響グッズもそろって、メンバーは楽しそうにバスに乗って横浜に向かいました。

しかし、バスは東京の国立(くにたち)に到着したのです。

それは本宮の陰謀でした。

バス会社を買収して玉響が出演できないように企んだのです。

それでも懸命に横浜に向かうバスの中で、初音たちは三島が高階フィルで演奏するという記者会見を見ました。

三島はその中で初音が今玉響にいることを公表し、ケンカを売ってきたのです。

妨害は続き、開演まであと15分でバスが停まってしまいました。

みんなはバスを降りて歩き始めました。

不安でいっぱいの初音を、玲緒は励ましました。

初音は涙を拭いて駆け出したのです。

予定の14時に間に合わず、玉響は演目から外されてしまいました。

しかし朝陽は「皆さん、やれますよね!」と声をかけました。

舞台ではなくロビーで、玉響は演奏を始めました。

海を背景にして奏でられるカルメン組曲です。

初音は満面の笑みを浮かべて音を楽しみました。

庄司は、憧れのフルートのお嬢さん・日地谷更紗(鈴木絢音(乃木坂46))に再会しました。

そして彼女も大学の時に一度共演していたのを覚えていて「また共演する時を楽しみにしている」と言ってくれたのです。

そのきっかけをくれたのは初音でした。

その喜びのままに、庄司は初音に飛びついて抱きしめ「好きです!初音さんが好きです!」とメンバー全員の前で告白してしまったのです。

庄司は「少しずつでも、そういう目で見てもらって、ご検討いただけましたら幸いです…」と言って、長期戦の覚悟で臨むと決めたのです。

そしてバレンタインガラを聴いた評論家の星は2.8でしたが「トラブルがなければプラス1」…それは高階フィルの数字を超えたのです。

そんな喜びにあふれているところに初音へのテレビ出演オファーが舞い込みました。

しかし、それは三島からのご指名で、初音にはプレッシャーでしかありません___!

特におすすめしたいシーンは圧巻のカルメン組曲!

やっと全員で演奏できることになったカルメン組曲なのに、本宮議員の陰謀で舞台に上がれなくなってしまいました。

悔しさをバネに、朝陽はロビーで演奏を始めました。

窓の向こうには横浜の海が見えます。

音響もホールより劣る場所でしたが、演奏できることの喜びに、全員がとても穏やかな、高揚した表情で演奏していました。

稽古を含め、玉響の演奏シーンには神奈川フィルハーモニー管弦楽団が全面協力していますが、メインキャストの面々は全員がプロの演奏に負けない指使いを披露しています。

そして初音を演じる門脇麦さんの表情はずっと微笑んでいました。

のびやかに音楽を楽しんでいるのが伝わってきて、素晴らしかったです。

何度もカットが変わっていて、これは一体何台のカメラでどれほど演奏を繰り返して撮影が行われたのだろう?と思うほど、丁寧に撮られたシーンでした。

第6話の口コミや評価

ドラマ第6話の視聴率

6.3%

第7話のあらすじ&ネタバレ

初音にテレビのオファー?!(あらすじ)

初音の幼馴染だった三島は、子供の頃のコンクールではいつも二番で、初音には勝てないままコンプレックスを抱えていました。

そんな三島がテレビ番組に推薦してきたと知って、初音は複雑です。

玉響が本格的に活動するにつれて「初音を正式な団員に!」という声も上がっています。

しかしそんなさなかにSNSには初音に対して批判的な書き込みが増え、10年前の過去が探られるようになりました。

初音を心配した両親、丈雄(利重剛)と祥子(奥貫薫)が長野から戻ってきて、奏奈と蒼も久々に賑やかな食卓を囲みます。

10年前、ステージから駆け出して逃げたとき、初音は三島に「もう二度とプロを名乗るな」と吐き捨てられました。

そのことを、初音は忘れられないのです。

翌朝の稽古で、次の定期演奏会の曲にはベートーヴェンの「運命」を選んだと朝陽が発表しました。

いきなりの合わせでも玉響のメンバーの音はしっくりとなじむようになってきたのです。

その時、朝陽はオーボエ主席の穂刈(平田満)の音に違和感を感じていました。

稽古の後で、朝陽は初音を食事会に誘いました。

メンバーは三島と父の光太郎(加藤雅也)、そして高階フィルのオーナー、高階藍子(原日出子)という、初音にとっては針の筵のようなテーブルです。

光太郎は10年前のステージ逃亡の指揮者です。

詫びた初音にさらりと許した父を「信じられない」というような目で見た三島。

指揮者同士の会話が盛り上がる中、三島は毒を含む言葉で初音を困惑させます。

来たことを後悔する初音に「田舎のぬるいオケでちやほやされてる」と言い、「覚悟がないならこっちに来るな、やっぱりステージに立つ資格はないよ、お前には」と吐き捨てて彼は去っていくのでした。

焦る初音は翌日の稽古でチャイコンと運命を懸命に弾きますが、穂刈のソロが問題になってなかなか稽古が進みません。

穂刈は主席を外されてしまいましたが、そんな時でもコンマスを務めようとする初音を励ましてくれるのです。

満足のいくチャイコンが仕上がらない中で合わせが始まり、初音はストレスフルな状態に陥りました。

朝陽はその音を「断末魔の叫び」と表現し、稽古は中断するのです。

励ましてくれるみんなに、初音は「大丈夫じゃない…全然大丈夫じゃない…何を根拠に大丈夫っていうの?そんなだから田舎のぬるいオケって言われちゃうんですよ…」と言ってしまいました。

そして稽古場から逃げるように去ってしまうのです。

残されたメンバーは「このままではいけない」と考え、朝陽に協力を求めました。

朝陽は初音の部屋を訪れ、二人きりで籠城しました。

そして「そんな状況でテレビに出られるんですか?」と問います。

三島彰一郎と同席できるのか、そしてまた噴出するだろう批判に耐えられるのか、と。

「なぜ、自分も、仲間も、信じようとしないんですか?」

自らも初音によって音楽の世界に踏みとどまることになった朝陽は、今の初音の状況が許せなかったのでしょう。

そんな朝陽を追いかけて、初音はテレビに出ると宣言します。

「オケもバイオリンもやめません!」と宣言した初音はもりもりご飯を食べて稽古に励みます。

その時の食卓には谷岡家定番の”ガンバレご飯”のミートボールが山盛りになった皿がありました。

「とっくに、大好きです!」(ネタバレ)

テレビ局の楽屋で、初音が小野田(岡部たかし)に見せられたのは朝陽と玉響のみんながチャイコンを演奏した動画でした。

「ソロの練習に使って欲しいとのことです」

みんなが初音を励ますメッセージとエールを送ってくれていました。

「良いオケですよ、本当に…」

小野田の言葉にうなずく初音。

「どうですか?好きになりました?」

「とっくに、大好きです!」

初音はにっこり笑って答えました。

テレビの生放送が始まりました。

三島の「チャルダッシュ」が流れます。

美しい音色に、雑念が洗い流されたように初音はうっとりします。

しかし、三島は初音を追い込むような挑発的な言葉を言い、チャイコンの一節を弾くようにと促しました。

差し出されたバイオリンを受け取り、初音はライトの真ん中でチャイコンを奏で始めました。

こわばった表情が次第に緩み、その口元には微笑みが浮かびます。

その耳には、玉響のみんなが送ってくれた動画の音がシンクロしていました。

弾き切った初音が振り返ると、三島が目を真っ赤にして拍手をしていました。

その帰り道、三島が急に初音に演奏を促したことを詫びたのです。

10年前に舞台から逃げたのが許せなかったこと、また逃げるのではと危惧していたこと___だから、煽るようなことをしたのだと。

「さっきの演奏聞いて、素直に嬉しかった。俺ずっと、本当は初音に戻ってきてほしかったんだ、って。復帰、おめでとう」

三島が差し出した手を、初音は握り返しました。

稽古場に戻った初音に、朝陽はテレビでのチャイコンを褒めてくれました。

「決めました。団員になる話、お受けします!」

初音がそう言うと、朝陽はやっとほっとしたように笑ったのです。

一段落して、谷岡家の両親は長野に戻っていきました。

そんな時、本宮市議から玉響の4月からの予算を失くせとクレームが入り、前途多難ですが、初音は負けません。

定期演奏会を満席にすることが解散回避の手段なのですが…そんな玉響にさらなる苦難が降りかかります。

穂刈が、事故にあったのです…。

特におすすめしたいシーンは一丸となった初音と朝陽、そして玉響のメンバー!

初音が思わず口にしてしまった「田舎のぬるいオケ」という三島の言葉は玉響のメンバーにはぐさりと突き刺さりました。

みどりさんは「悔しかった…昔ならなんとも思わなかったんだろうけど」と吐露します。

その状況を打破したいと考えたみんなは朝陽に協力を求め、初音を奮い立たせました。

そしていじけて自分を「プロになる資格なんてない」と卑下した初音に朝陽が言った「今、君はどれだけ失礼なことを言ったか自覚していますか?」という言葉。

「君が自分を貶めるのは、君と、君の音楽を信頼するすべての人々をも貶める行為です!」

初音によって音楽の世界に呼び戻された団員もいる___朝陽自身も諦めかけた指揮者への道に踏みとどまるきっかけは初音の演奏でした。

そして初音に送られた玉響のみんなからの動画のパワーは素晴らしく、それに励まされ、引っ張られるように、まだ一度も通して弾けていなかったチャイコンを、初音はテレビの生放送というプレッシャーに負けず弾き切りました。

そこには確かな信頼と、パートナーシップが構築されていたのでした。

背水の陣とも言うべき現状で、初音は市役所に辞表を出して正式に玉響に入団することになったのです。

第7話の口コミや評価

ドラマ第7話の視聴率

6.7%

第8話のあらすじ&ネタバレ

穂刈さんちの家庭の事情(あらすじ)

穂刈が事故に遭って負傷したことを知り、初音と蒼は病院に駆け付けました。

そこには朝陽と小野田がいたのですが、松葉杖の穂刈は家に帰ると言って聞きません。

違和感を感じた朝陽の追及に、穂刈は「妻が認知症なんです」と告白しました。

事故の原因も、妻の冴子が徘徊していたことによるものだったのです。

最近彼が不調で主席を外されたのも、夜に冴子の介護をしていてろくに練習が出来なかったのが原因でした。

心配する蒼に朝陽は「家庭の事情に深入りすべきではない」と言います。

穂刈が不在のまま進む稽古では、オーボエのソロが不調でなかなか進みません。

その頃、玉響のメンバーの中に、本宮市議にそんな情報を流すものが現れたのです。

葵はどうしても気になって穂刈家を訪れますが、夫人に振り回されている穂刈の様子に不安が募るばかりです。

初音の元に三島から連絡が入りました。

所用で地元に来たついでに、と初音を食事に誘ったのです。

これまでとは打って変わって打ち解けた三島に「正式に玉響に入った」と報告した初音。

コンマスをやると、ソリストとして参加するオケとは雰囲気が違うという三島でしたが、朝陽が初音のことを大切にしてると感じていました。

「守られてるんだと思った」と言う三島。

「初音と話して少し楽になった」という彼でしたが、彼は改めて友達になって欲しいと初音に言うのです。

そんな二人の様子をセカンドヴァイオリンの土井に見られていたことに、初音は気づきませんでした。

翌朝その話題で持ちきりの玉響の稽古場です。

そこに穂刈が復帰してきました。

そんな稽古場で、みどりは娘の亜美が第一志望の大学に合格したことを報告。

さらには玲緒と藤谷が結婚したと発表し、和気藹々とした空気が流れていましたが…そこに冴子が娘の目を盗んで訪れたのです。

驚く初音や蒼でしたが、一番驚いていたのは穂刈自身でした。

そして彼は朝陽に退団を申し出ていたことを告白したのです。

穂刈家に忘れ物を届けた初音と蒼は「穂刈さんにいて欲しい」と言いましたが…パニックをおこした冴子の姿に、穂刈も娘もいろいろな限界を感じていました。

そして蒼は無力感に打ちひしがれていたのです。

結果的に、冴子はホームに入居することが決まりました。

穂刈は初音に、ボランティアでホームの演奏会で弾いて欲しいとお願いしたら、仲間たちもノリノリで加わってきました。

初音に引きずられるように朝陽も穂刈の家の整理を手伝うことに…。

そんな中で、朝陽は古いラジカセに気づきました。

そこには古いカセットテープが…昭和56年の録音テープ「愛の挨拶」___それは穂刈夫妻の結婚式に演奏した曲でした。

テープには若い穂刈夫妻の声が残されていたのです。

穂刈は「何もしてやれなかった…」と悔いていました。

冴子のことが大好きで大切だったのに、今はもう、彼女は穂刈のことを認識してくれないのです。

スパイは誰だ…?!(ネタバレ)

そうして訪れた引っ越しの日。

ホームの入り口で冴子は立ち止まって動きません。

冴子は朝陽を穂刈だと思い込んで、ずっと待っていたのです…。

ホームの音楽会が始まり、様々なグループの発表が続きます。

その最後に穂刈が黒いスーツでステージに立ちました。

選んだ曲は「愛の挨拶」です。

そして冴子に対する感謝と、愛の言葉を述べたのです。

演奏が始まると、冴子の指はピアノを弾くように動いていました。

その顔は本当に楽しそうに微笑んでいます。

彼女は結婚式の時の演奏を思い出していたのでした。

冴子が穂刈を正しく認識したかはわかりませんでしたが、彼の奏でたオーボエは最高の演奏でした。

演奏が終わった日の夜、谷岡家のリビングで初音は言ったのです。

「蒼君に好きになってもらえてうれしかった…でも、ごめん、私、好きな人がいる」

その言葉に、葵は「ちゃんと、ふってくれてありがとうございます」と答えました。

そして同居は継続、オケの仲間としての関係は変わりません。

「俺、ふられるって判ってても、気持ち伝えて良かった」

切ない失恋でしたが、それを聞いていた奏奈は「朝までのもう!」と蒼を誘いました。

その翌朝、三島と初音の熱愛報道がネットに上がっていたのです。

あっという間に拡散されているそれに複雑な初音でしたが…つっけんどんな朝陽につい言い訳をしてしまいました。

そして「私が好きなのは!あなたなので!」と叫んだのです。

その頃、本宮市議と高階藍子は一人の男とにこやかに話をしていました。

それは___玉響のセカンドヴァイオリンの土井だったのです。

特におすすめしたいシーンは、穂刈家の外観!

今回のお話の中心にいた穂刈夫妻。

お互いにあんなに愛し合っていたのに、冴子さんは穂刈さんのことをもう認識できなくなっていたのです。

そんな二人が長年暮らしていた家は現在ドラマ「忍者に結婚は難しい」で主人公夫妻の蛍(菜々緒)と悟郎(鈴木伸之)が暮らしている家(外観のみ)と同じです。

笹野台戸建てハウススタジオ

穂刈家は、屋内もこちらで撮影されている可能性が高いです。

リビングには冴子のアップライトピアノも置いてありました。

過去には小芝風花さん主演の「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」でもヒロインのモコミの自宅として使われています。

特徴のある外階段のある家です。見たことがある方も少なくないのでは…?

第8話の口コミや評価

ドラマ第8話の視聴率

6.6%

第9話のあらすじ&ネタバレ

暗躍する本宮市議(あらすじ)

「私が好きなのは!あなたなので!」と朝陽に告白した初音。

振り返った朝陽は「いや、やめておいた方が良い…僕は、君が思ってるような人間じゃない」___と言って去ってしまったのです。

じゃあどんな人間なんだよ?!と混乱してしまった初音でしたが、心配して訪ねてきた玲緒や電話をかけてきた三島に「ふられたー!」と子供のように泣いてしまったのです。

翌朝、やはり納得できなかった初音は朝陽に「じゃああなたはどんな人間なのか…」と詰め寄りますが、演奏会までの残り時間が少ないことを憂慮していた朝陽はそんなことをしている場合ではない、と初音を拒絶したのです。

玉響の稽古場ではチケットがだいぶ売れたことの報告と、残りをどう販売していくかについてのディベートが行われていたのです。

そんな中で、ヴァイオリニストの土井は本宮議員の指令を受けて、何事かを企んでいました。

夜遅く、誰もいなくなったオフィスで、彼はデスクを漁り、チケット販売マニュアルを見つけ出したのです。

朝陽の前で気丈に普通に振舞う初音に、朝陽は「開き直った人間は強い」と言いました。

定期演奏会のチラシをいろいろなところで配り、三島もそのプロモーションに協力していました。

失恋のことを聞かれて、初音は「納得できるまであきらめないことにした」と言いました。

三島も朗らかに笑ってその話を聞いてくれます。

いろいろな人が協力してくれて、定期演奏会のチケットは全席完売しました。

ベートーベンの運命の稽古にも熱が入る玉響のメンバーでしたが、本宮は「完売しても満席になることはない」と言い切りました。

その背後には土井がいたのです。

演奏会前日、やる気に溢れたメンバーが稽古に臨んでいた時、事務局に一本の電話がかかってきました。

小野田は「え?!」と声を上げます。

チケットの印字ミスが発覚しました。

5時開演なのに、6時開演と印刷されていて問い合わせが殺到していたのです。

その時、土井が本宮議員の行いを暴露しました。

一か月前に彼は本宮議員から破格の待遇で高階フィルに紹介するとスカウトされたのです。

その見返りに、土井は玉響の情報を流すスパイになれという要求をされていました。

土井は、あえてその本宮議員の話に乗ったふりをしてダブルスパイを演じていたのです。

すべては、玉響を守るために…!

印刷会社に手をまわして誤った時間を印刷させたのは、本宮議員です。

しかし朝陽は言いました。

「今、僕たちがやるべきことは音楽に真摯に向き合うこと!それ以外にないんです!」

本宮と同じレベルに成り下がってどうする!と言われて、玉響のメンバーは奮い立ちました。

ことに土井は幼い息子に演奏会を聴かせたい!と願っていたのです。

「すみませんでした!」と言って頭を下げた土井に、朝陽は演奏のプランを説明しました。

誰も土井を咎めることはせず、ベストな演奏に向けて全員が走り出したのです。

小野田は初音と協力して正しい開始時刻の告知を拡散していきました。

SNSをフル稼働し、持てる知識と方法をフル活用していったのです。

当日の告知プランを考えて、あとは当日にしっかりと演奏を頑張ろう、と約束しました。

帰ろうとする初音に、朝陽はカイロを渡しました。

「手を冷やさないように!」

しかし、その先には踏み込ませない頑なさがあったのです。

座席は埋まるのか?!(ネタバレ)

本番まであとわずか…客席はなかなか埋まりません。

懸命に開演時刻の告知を続け、当日券も販売が始まりました。

解散をかけての戦いは静かに続いています。

そこに本宮が訪れました。

常葉市長は心中穏やかではありません。

小野田はそんな本宮に座るように促しました。

開演5分前、まだ残っているシートに不安げな初音たちに、朝陽は言いました。

「僕たちは今日死ぬかもしれません。帰り道に事故に遭うかもしれないし、転んで頭を打つかもしれない。満席になっても、ならなくても、これが人生最後の演奏になるかもしれないんです。悔いのないステージにしましょう」

そして初音にも一言を、と促されました。

「私が10年ぶりに舞台に復帰できたのは、みなさんと出会えたおかげです。玉響のことが大好きです。それから、ステージと客席がひとつになる瞬間も大好き!今日はみんなで思いっきり楽しみましょう!」

その声は朝陽の策略で客席にも聞こえていました。

そして始まった定期演奏会は渾身の演奏で聴衆を魅了していきました。

初音は自然に笑みを浮かべ、その音を心から楽しんでいたのです。

朝陽もまた、微笑み、初音に握手を求めました。

休憩になると、続々とお客さんが会場に入ってきました。

メインの『運命』が始まると、初音は赤いドレスから黒にチェンジし、全力で演奏しました。

圧倒されるハーモニーを、朝陽が率いていたのです。

観客たちもみな心を掴まれて聴き入っていました。

それぞれの想いを込めて、『運命』の曲が終わりました。

客席は総立ちです。

本宮以外の全員がスタンディングオベーションを送っていたのです。

観客の多くが目を潤ませていました。

しかし___客席の数は1029席、観客の数は1024人でした。

たった5つの空席で、児玉交響楽団は、解散が決定してしまったのです。

谷岡家では宴会が催されていました。

皆で飲んで騒いではしゃいではいましたが、これからのことで不安がいっぱいでした。

「この数か月、いろんなことがあったねぇ」としみじみ語り合ったのです。

玉響に進退をかけていた常盤市長も「酒屋の親父に戻るより、玉響が無くなることの方がきついんだよなぁ」と言いました。

翌朝から、全員で稽古場の片づけをしていると、朝陽が訪れました。

「撤収作業は中止です!」

定期演奏会は過去一番の盛り上がりで、SNSでは高階フィルとの対決を楽しみにしている声で溢れていました。

その様子を見ていた一部の市議会議員たちから、このまま解散させたのでは西さいたま市のイメージダウンになるという声が上がり、玉響の存続が決まったのです。

「あなた方が魂を込めて音楽を送り続けてきた結果です!」

朝陽が誇らしそうに告げました。

「街に根差したオーケストラと言う目標に、僕たちは一歩近づいたんです」

こけら落としで高階フィルに勝てたら、解散が取り消されるかもしれない…!

そうしてまた次の課題曲の稽古が始まりました。

持てる力の全てをかけてプロモーションを始めた中で、朝陽は高階藍子と会っていたのです。

特におすすめしたいシーンは、奮闘する小野田さん!

小野田隼(おのだはやて/岡部たかし)は児玉交響楽団の事務局長です。

父親の代から常盤家に仕えていて、市長の補佐から玉響の事務局長を務めることになりました。

そんな彼は自分は演奏ができないけれど、玉響のプレイヤーたちのためになら努力を惜しまないという人柄で信頼されていました。

今回もチケットに関する本宮市議の妨害にも決して屈することなく、懸命に働いたのです。

しかしそんな彼が静かにキレた瞬間がありました。

定期演奏会の席が埋まらないことを揶揄しに来た本宮に「ご自身が他のお客様から聴く機会を奪った音楽がいかに素晴らしいかをどうぞ思い知って下さい。つべこべ言わずに座れ‼」と言って逃がしませんでした。

その時、彼は確かに玉響の一員であり、メンバーにとってのヒーローだったのです。

第9話の口コミや評価

ドラマ第9話の視聴率

6.4%

第10話のあらすじ&ネタバレ

打倒、高階フィル(あらすじ)

毎日、玉響の稽古場では懸命な稽古が繰り広げられていました。

朝陽の指導は厳しく、練習は過酷でしたが、みんなやる気満々です。

西さいたま市の新しいシンフォニーホールのこけら落としのステージに立てることが決まったこと、そして高階フィルを打倒できる可能性が見え、背水の陣でも希望の光が掴めた気がして「もっと良くしたい!」というみんなの気持ちが沸き上がっていたのです。

そんなとき、土井から気になる情報が初音にもたらされました。

本宮市議と朝陽が一緒にいたところを見た、というのです。

「常葉さん、高階に行ってしまうなんてことは…」

否定する初音でしたが、朝陽の真意は見えません。

『チャイ5』のレッスンに励む初音は朝陽からの指導で様々なポイントを伝えられていましたが、その時、卓上の朝陽のスマホに、高階フィルの高階藍子からの着信があって、初音は戸惑いました。

そんなときに三島からの誘いで食事に行くと、初音は思わずその疑惑について聞いてしまったのです。

即座に否定する三島でしたが、彼自身は高階フィルに馴染み、自分の活動に自信を持ち始めていました。

初音は素直に彼の演奏を褒めましたが、温かく受け止められたことで三島は本当に嬉しそうに笑っていました。

公演まであと一日。

滅多に褒めない朝陽が「良いと思います。明日もこの調子で」と言いました。

「明日は堂々と、誇りをもって”玉響の音楽”を聴衆に届けましょう!」

最後の練習の後、朝陽と初音はマエストロとコンマスとして握手をしました。

その朝、谷岡家の両親は始発で長野から西さいたま市に駆けつけました。

2023年4月8日___西さいたま市のシンフォニーホールがオープンたのです。

地元の玉響ファンや三島の熱狂的なファン、そして評論家たち、審査員が揃いました。

準備をしていた時、初音は朝陽がいないことに気づきました。

市長が「朝陽が来ない」と控室に言いに来て、初音も愕然___。

朝陽は高階フィルの常任指揮者に就任するというのです。

自分がこけらおとしの指揮台には立たない、その代わりに玉響に演奏させてほしい、と高階藍子と本宮市議に頼んだのです。

だからこそ、朝陽はずっと稽古で初音に演奏のポイントを叩き込んでいたのでした。

「我々はコンマスの判断に従います」と穂刈さんに言われて、初音は高階フィルのマエストロ・三島光太郎に演奏の順序を変えてもらい、コートをひっかけて朝陽を迎えに常葉酒造に走りました。

何としても、彼に振って欲しかったのです。

コンペの実行委員長である本宮市議は順番を変えることをはねつけましたが、三島が後押ししてくれました。

そして高階フィルの演奏が始まったのです。

会場は一瞬ざわつきましたが、演奏は粛々と始められました。

その頃、初音は常葉酒造に辿り着き、朝陽を探していました。

彼女が朝陽を見つけたのは玉響の稽古場だったのです。

「常葉朝陽確保!」

驚き「ホールに戻れ!」と叫ぶ朝陽でしたが、彼自身は頑迷に「玉響を守るために振れない」と指揮を拒みました。

玉響を守り、存続させる…でもそのためには自分は行けない、という朝陽。

コンマスとして朝陽の代わりを務めると決めた初音は、ただし「一つだけ条件があります」と言いました。

せめて近くで見守って欲しい…と。

懇願する彼女の気持ちを受け入れた朝陽はホールに走りました。

2時までに演奏を始めなければなりません。

その頃、三島親子もまた会心の演奏を終えたのです。

ホールに辿り着いた時、朝陽の目の前で、初音と玉響のみんなは控室に立てこもりました。

初音は「常盤さんが振らないのなら私たちは出ません!」と言ったのです。

「これが人生最後かもしれないなら、貴方に振ってもらわなければ困る___もう一人で抱えないで、私たちは”オーケストラ”です!」

そして初音は叫びました。

「常葉朝陽、あなたじゃなきゃダメなんです!」

そんな初音の言葉に駆け出した朝陽は高階藍子と本宮市議に懇願し、朝陽は指揮台に立つことになりました。

燕尾服と指揮棒が届き、朝陽はみんなとステージに向かったのです。

渾身のチャイ5!(ネタバレ)

『チャイ5』…玉響によるチャイコフスキーの交響曲第5番のステージが始まりました。

朝陽に「逃げないで下さいよ」という初音に、小野田が「大丈夫です、見張っていますから!」と答えました。

そして朝陽と初音は拳をとんと合わせてステージに向かいました。

盛大な拍手が始まります。

燕尾服を着た朝陽は流麗で繊細な指で指揮棒を振ります。

舞台裏であれほどバタバタしていたのに、素晴らしい集中力で奏でられていきました。

三島が思わず「凄い…」とため息をつくほどです。

皆の脳裏に浮かぶのは朝陽と初音が来てからの4か月の日々でした。

ポンコツと言われて笑われていたはずの玉響がみせてきた驚異的な成長ぶりはすべて今の音に凝縮されていました。

コンマスの重責にも関わらず、初音の口元には笑みが浮かび、みんな本当に楽しそうです。

客席にいる関係者たちは目に涙をためて聴き入っていました。

審査員たちは身を乗り出してその演奏を聴いていたのです。

圧巻の演奏が終わり、客席は総立ちになりました。

朝陽はやっと玉響のみんなの前で満面の笑みを浮かべ、そして客席に向かって一礼しました。

やがて審査結果が届きました。

集計の結果は本宮市議の手で開封されました。

審査員票は2対2。

そして観客投票で高階フィル1002票、玉響は___1007票…玉響の勝利でした!

その瞬間、玉響の存続が決まったのです。

初音は改めて「バイオリンが好き」と言葉にできるようになりました。

朝陽は母から「あなたは私とこの街の誇りよ」と言われて照れています。

そして高階藍子は今回の朝陽の入団を撤回しました。

本宮市議はまだ出世と常葉市長の追い落としを諦めてはいませんでしたが、玉響の『チャイ5』には心を動かされたことを否定できませんでした。

「私、人生で今日が一番幸せな日です」という初音に朝陽は返しました。

「私は冷血漢でも鉄仮面でもありません。それと、もう一つ訂正が。玉響をここまで連れてきてくれたのは谷岡さんです。僕一人では成しえなかった」

「私も、音楽の世界に連れ戻してくれてありがとうございました」

握手した手をぎゅーーーーっと握りしめた初音と、その手を引いたまま歩き始めた朝陽。

それは玉響の次のターンが始まった瞬間だったかもしれません。

特におすすめしたいシーンは、シンフォニーホールのこけら落とし!

今回、玉響が演奏した西さいたま市のシンフォニーホールはロビーが群馬県高崎市の高崎芸術劇場、ホールは東京都港区赤坂のサントリーホールでした。

最高の環境で行われた演奏はまさに本物!

最高のチャイコフスキーの交響曲第5番でした。

メインキャストを取り囲む神奈川フィルハーモニー管弦楽団の本物の演奏家さんたち。

そして門脇麦さん、田中圭さんをはじめとするキャストさんたちがどれほどのトレーニングを積んでここまでに至ったのかと言うほどの素晴らしい指使いと、その音を楽しもうとする表情!

カメラワーク、カット割りをみて、一体何回このシーンのためにあの演奏を繰り返したのかと想像すると、恐ろしくなるほどの手間をかけて、あのコンサートシーンは作られていたのです。

完成した演奏シーンは、贅沢なコンサートそのものでした。

第10話の口コミや評価

ドラマ第10話の視聴率

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